複合建築物「適合義務・届出義務・説明義務」の適用

省エネの申請等には、適合義務・届出義務・説明義務があります。住宅と非住宅部分を有する複合建築物の場合どのような申請が必要になるかを説明します。


一般的な省エネ申請の面積に関わるルール
1、非住宅の床面積(高い開放性を有する部分を除く)が300㎡以上の場合、
基準適合義務の対象となり登録省エネ判定機関へ省エネ計画書を提出します。

2、非住宅が300㎡未満でも、建物全体で300㎡以上あれば届出義務の対象となり、
所管行政庁へ届出書を提出します。

3、建物全体が10㎡を超え300㎡未満の場合は、説明義務の対象です。

複合建築物の適合義務・届出義務・説明義務の適用のフローについては下図をご確認ください。
弊社では、あらゆる場合での計算書作成にも対応しておりますので、内容に不明な点がある場合はお気軽にご相談ください。

   ※住宅用途 = 戸建住宅、長屋、共同住宅、寄宿舎、下宿 等
   ※高い開放性を有する部分 = 外気に開放された開口部の面積が、床面積の1/20以上となる部分flow


➀ 非住宅400㎡、住宅300㎡の場合 所管行政庁または登録省エネ判定機関へ省エネ計画を提出
   (省エネ適判を登録省エネ判定機関で実施している場合、当該機関より所管行政庁へ省エネ計画の写し等を送付)

   ※住宅に関する図書は省エネ判定機関から所管行政庁へ送付されるため、別途の届出は不要です。

非住宅400㎡、住宅300㎡の場合
 

 

 

省エネ適判の対象 

住宅部分  300㎡ migisyoukakko 所管行政庁の指示等の対象

 

 

 

非住宅部分 400㎡

 


② 非住宅100㎡、住宅250㎡の場合 所管行政庁へ届出書を提出
   ※非住宅部分が300㎡未満であるため適合義務の対象にはなりませんが、
    床面積の合計が300㎡以上であるため届出義務の対象となります。

非住宅100㎡、住宅250㎡の場合
 

 

 

住宅部分  250㎡


届出義務の対象
(300㎡以上)

 ⇒ 所管行政庁へ届出

省エネ適判は不要

非住宅部分 100㎡

 


③ 非住宅100㎡、住宅150㎡の場合 説明義務の対象
   ※建築士に対して建築主への省エネ性能の説明義務が課されます

非住宅100㎡、住宅150㎡の場合
 

届け出義務の対象外
(300㎡未満)

⇒ 説明義務の対象
(10㎡超)
hidarikakko 住宅部分  150㎡  

 

 

 

 

 

省エネ適判は不要

非住宅部分 100㎡ migisyoukakko

 


④ 非住宅400㎡、住宅150㎡の場合 所管行政庁または登録省エネ判定機関へ省エネ計画を提出
   (省エネ適判を登録省エネ判定機関で実施している場合、当該機関より所管行政庁へ省エネ計画の写し等を送付)
 
   ※建物全体として特定建築物に該当する場合、当該住宅部分についての説明は課されません。

非住宅400㎡、住宅150㎡の場合
住宅部分  150㎡ migisyoukakko
所管行政庁の指示等の
対象外
 ⇒ 説明義務の対象外
省エネ適判の対象 非住宅部分 400㎡